インタビュー

主任介護福祉士

簡単な仕事ではないからやりがいがある。
これからも学び、人間力を高めたいです。

独立行政法人 地域医療機能推進機構 
金沢病院附属介護老人保健施設(金沢市)
主任介護福祉士 北川 裕美さん

働き始めの頃、大変だったことはありますか?

高齢の方と関わる仕事に魅力を感じて就職したものの、実際に働き始めると、学生時代の実習とは違って事務作業や会議の準備などさまざまな業務に追われ、利用者さんの話をじっくり聞けないことに理想と現実のギャップを感じました。時間が取れないなら、工夫して作り出そうと、仕事に慣れた後は食事や入浴などの介助をしながら、利用者さんと積極的に話すようになりました。今ではケアの中で利用者さんのことを少しずつ理解したり、気持ちを聞き出したりしています。現在は、日々の介護以外に新人や実習生の教育も担当しています。簡単なことばかりではないですが、やりがいのある仕事なので、長く続けられていると思います。

仕事中に気をつけていることを教えてください。

施設での集団生活を好む利用者さんは少なく、せざるを得ない状況の方がほとんどです。ケアマネージャーとしてご家族と話をしながら、利用者さんの今後を決めることがありますが、そのたびに責任を感じています。当施設から終身の施設などへ移る際は、移った先で利用者さんが周りの方と快適に過ごせるように、日常のケアや心穏やかに過ごせる方法を整えてから送り出すように心がけています。例えば、認知症や失語症の利用者さんの気持ちを私たちスタッフが察することができるようになれば、その情報やノウハウは次の施設のスタッフにも大いに役立つでしょうし、利用者さん本人の助けにもなるはずです。このように毎日の取り組みや気づきを次へとつなげる意識を持つことが、介護の現場で働く者に求められているのです。

これからもずっと働きたいですか?

結婚、出産後も働き続けるつもりです。育児と仕事の両立については、うまくいくかどうか不安ですが、周りの皆さんを参考にしながら今の仕事を続けたいです。新婚旅行で約2週間職場を離れた時も利用者さんや施設のことが恋しくて仕方ありませんでした。続けるからにはしっかりと学び、より良い介護を提供したいです。職場だけでなく外部の研修にも参加して、異なるジャンルの人や介護や福祉に魅力を感じる人たちとの会話から刺激を受けるなど、もっと自分自身の視野を広げ、人間としての力をつけ、それを職場に還元したいです。

介護・福祉の仕事を考えている人たちへのメッセージ

介護の仕事は将来、絶対に必要となる仕事の一つです。社会的な地位やイメージが上がり、きっと働く環境や勉強する環境も整ってくるでしょう。魅力的な仕事なので、もっといろんな人に知ってもらいたいです。少しでも興味を持ったら、ボランティアからでも構いませんので、ぜひ体験してください。

独立行政法人 地域医療機能推進機構 
金沢病院附属介護老人保健施設(金沢市)
主任介護福祉士 北川 裕美さん